見た目が大事と言われるのは、人に限ったことではないかもしれない。下の二つの写真を比べてみてほしい。この2つの写真は、中学校・高校への貸出教材として開発した金属教材をホームページで紹介するために撮影したものである。
写真1は約5年前に撮影した写真で、教材の金属棒や金属片を並べ、研究室で撮影した。一方、写真2はホームページの改訂に向けて、最近撮影した写真である。背景、そして金属の配置とともにライティングも含めて、本学生産技術研究所の映像室の方の協力を得て撮影した。見ておわかりのように、素材が同じでも、少しの工夫で見た目が大きく変わるものである。ホームページを見て、使ってみたいと思うのは、写真1だろうか、それとも2だろうか。
今まで、必要なことが伝われば、十分であると思っていたので、写真や図面に対してはあまりこだわりがなかった。しかし、インターネット、そしてあらゆる所に様々な情報が飛び交っている昨今、関心を持ってもらい、少しでも見てもらうために工夫することも大事なのではなかろうか。私たちも、重要な事柄があるときには、服装に気を遣っておしゃれをするのであるから、伝えたい物があった時に、見た目で印象が変わるのであれば、よりよく見せるための工夫も大事であろう。
とは言うものの、一番大切なことは中身。あくまでも、その中身の良さを引き出すための見た目であることを忘れてはいけない。工夫するにも、倫理をきちんと守った上で、中身の魅力を引き出すように見た目にこだわりましょう。
2016年3月25日号